血の気が引いた。

家に帰って部屋の鍵を開け。
風呂に入って飯を食い。
後片付けして一息ついたら。
家の鍵がそのまま外に出ている。
あれ?
いつも鍵は祖母が作ってくれた鍵入れの袋に入れて持ち歩いている。


小学生の頃、両親共働きで鍵っ子だったワシを見て
祖母が風呂敷を使ってく作ってくれた小さめの巾着袋。
それから20年以上。
家の鍵が変わってもこの袋は変わることなくワシの鍵を守っていてくれた。
どんな寺社仏閣のお守りよりワシを見守り続けていてくれたお守りだ。


その袋が無い。
あれ?あれ?おかしいなぁ・・・
と普段鍵を入れている箱とか、かばんの中とかを調べる。
あれ?あれれ?無いぞ?
あれれれれ??
あれれれれれれれれ????
鍵を取り出したのは階段のあたり。
落としたとしたらそこなんだが・・・
ということで外へ飛び出し探す。
無い・・・無い無い・・・
あれ・・・・
と必死で探していると・・・
あった!
階段下の郵便ポストの上に。
郵便ポストには盗難防止用に鍵をかけていて、
その鍵も家の鍵と一緒にしているため、
これを開けるために鍵を取り出したときに落ちたのを、
誰かが拾ってポストの上に置いてくれたらしい。


一気に汗がどば〜〜〜っと出てくる。
そして一安心。
よかった・・・